• Izumi Y

良いカップル/夫婦関係を育むために


前回のコラムで、よくあるカップル/夫婦関係の悩みについて書きました。それらの解決への鍵となるコミュニケーション上のアイデアについて、カップルカウンセリングの第一人者であるジョン・ゴットマン博士の理論をもとに触れたいと思います。





1. 相手を深く理解する。

お互いのことをどのくらい知っていますか?相手の内なる心理的な世界、過去のこと、心配事やストレス、楽しみや目標など。小さなことでも相手の世界を知ることは、2人の関係の基盤を強固にし、何か起こった時に役立ちます。たまには時間を作って、日常の雑事ではない話をしてみましょう。


2. 感謝を示す。尊重する。

相手の資質や行動を褒めたり、感謝を言葉で伝えていますか。照れ臭さや「口に出さなくても分かってくれているだろう」と思って表現しなかったり、むしろ、気付かないうちに、相手の性格や特徴を責めていることも意外に多いかもしれません。

うまくいくカップルの「ボジティブなやりとり」と「ネガティブなやりとり」の比率は、5:1の割合と言われています。皆さんの比率はいかがですか?


3. 日常の些細なシグナルに反応する。

例えば、相手がこう言う時、どのようなニーズが隠されていると思いますか。


「一日中料理していて、少し疲れちゃった。」

 →(ニーズ)ストレスを和らげるのを手助って欲しい。


「私が焼いたクッキーどうだった?」

 →(ニーズ)私がしたことに関心とワクワクを示して欲しい。


「立っているついでに、そのおせんべい取ってくれる?」

 →(ニーズ)小さな要望に応えて欲しい。


これらは、あなたとの感情的な結びつきを求めるサインです。それに注意を向けて少しだけでもいいので反応しましょう。日常の小さなやりとりが大切です。


4. 相手からの影響を受け入れる。

特に、衝突してしまった時には、相手の依頼の一部には少なくとも合意を示したり、歩み寄りや和解に向けて前向きに取り組みたいという意思を示しましょう。「自分は相手に何も影響を及ぼすことができない」という感覚は、2人の溝を深めてしまいます。


5. “I (私)”から始まる言葉を使う。

特に日本人の方はこれが苦手だなとカウンセリングの経験から感じます。衝突してしまった時、「あなたがこう言った、こうした」と言ってしまうことはありませんか。その代わりに、「私」を主語とする表現を心がけてみましょう。すると、意図せず相手を責めているようなニュアンスを避けられ、二人で建設的な対処ができるようになります。例えば、「なんであなたいつも手伝いもせずに、ソファでゴロゴロしているの?」ではなく、「、気遣われていないなと感じるよ、あなたから手伝おうかと一言もないと。」


喧嘩してしまった時に限らず、日常生活においても「私」から始まる表現は、オープンかつ正直に互いの感情と考えを共有できるので、感情的なレベルで2人の距離を近づけるものになるはずです。



参照:Gottman, J. M. (2008). Gottman method couple therapy. Clinical handbook of couple therapy, 4(8), 138-164. Bakeman, R., & Gottman, J. M. (1997). Observing interaction: An introduction to sequential analysis. Cambridge university press.

Copyright © 2018 Izumi Yamaguchi Counselling Service