年末からオーストラリア各地で続くbushfire(森林火災)の被害に遭われた方々やコミュニティに対して、心からお見舞い申し上げます。
自然災害に伴い、色々な感情(例、恐怖感)や思考、行動を経験する中で、心に溜まったストレスがburnout(燃え尽き症候群)や喪失感、心身の疲弊を生み、対処するのが難しいと感じることがあります。
トラウマ的な出来事による心身への影響にはどのようなものがあるでしょうか?
(影響)
· 不安感、困惑
· 圧倒感、怒り、悲しみ、イライラ
· 心が麻痺したり、現実からかけ離れたところに自分の心がある感覚
· 孤独感、引きこもり
· 集中が難しい
· 計画を立てるのが難しい
· 絶えず涙ぐんでしまう
· その出来事の記憶が意図せず蘇る、関連する怖い夢を見る
· 身体への影響(疲労感、血圧上昇、頭痛、吐き気、睡眠困難、食の変化→体重の上下)
· 酒や薬物の服用
· 自分や他人への責め (例、もし私が、◯◯をしていたら、どうなっただろう?)
· 過度に、他人に依存したり、他人をコントロールしようとする。
· その出来事を頭の中でリプレイし、同じような出来事が起こったら違う結果となるように
シュミレーションしてしまう
1ヶ月ほど経つと、上記の反応は次第に薄れきて、少しずつ生活を立て直していく中で、心の健康も取り戻していくものです。しかし、1ヶ月以上経っても続いている場合、もしくは、重度な影響が出ている場合(*)は、医師や心理士/カウンセラーに相談することが非常に重要です。
また、家族や友人・同僚に指摘されるまで、自分では自分の変化に気づかないことも多いです。信頼している人から「様子が違うよ、大丈夫?」と言われたら、ぜひ真摯に受け止め、心身のケアを怠らないようにしましょう。
(*)
・毎日の生活に支障が出ている
・自傷行為・自殺願望
・将来への希望が持てない、かつて楽しんでいた活動への関心が持てなくなる
・災害の記憶が蘇るものに対し、生活に支障が出たとしても避けようとする
・常に警戒する、理由もないのに怖くて仕方がない
・パニック発作(動悸、胸の痛み、めまい、吐き気、息切れ、発汗)
・些細なことで過度に驚く(例、ガラスの音で飛び上がる)
・過度な罪悪感(例、こうしておくべきだった、言っておけばよかった)
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